幸せな未来は「ゲーム」が創る
500ページを超える本だが「ゲーム」をすることに兎に角、肯定的な意見。著者はプログラマであり、斬新な考え方は驚きです。大変興味深い本だった。大目次は以下の通り。
はじめに リアリティ・イズ・ブロークン
第一部 なぜゲームは人を幸せにするのか
第二部 現実を作り変える
第三部 大規模ゲームはどのように世界を変えられるのか
むすび リアリティ・イズ・ベター
ARG(Alternetive reality game)代替現実ゲームの研究者「ジェイン・マクゴニガル」の著書。
ゲームは失敗をすることが面白い。失敗がポジティブな感情を生むため継続できる。ゲームの効用として、Fcaebookの「Lexulous」ゲームは親元を離れた子どもが、親と対戦することが多い。これは親とゲームをすることでコミュニケーションを生む機会を作っていることに他ならない。ゲーマーの内向的な人は、感覚をする人
壮大(Epic)なスケールについて。自分の存在より大きな何かの一部になる(第6章)では、Halo3のゲームが紹介されている。世界の敵「ヘイロー」と地球人が戦うとうSF的な設定 WIkiを見たほうが早い。http://ja.wikipedia.org/wiki/Halo_3
ゲーマーが1億人(キル)を記念して世界が繋がることができる。これは、何か他の壮大な(epic)なことを成し遂げることできる証明でもある。これがARGに発展していく元になっている
第7章代替現実の効用。例として、紹介されれている「チョアウォーズ」つまらない家事をゲームにするhttp://www.chorewars.com/ 掃除をするとポイントがあがりネットで他の人とつながりを持つことでゲームにする。ゲームを楽しむことで現実生活の役に立っている好例。
学校もARG。アメリカではゲーム感覚を取り入れた高校がマッカーサー財団、ビルゲイツ財団の支援でチャータースクールがある。個々にアバターがあり個人にミッションが与えられ、達成するとアバターが強くなるというものらしい。面白い試み。
ARGのミッションを考える。(ミッション1)あなたの秘密の正体を考える。主人公になる(ミッション2)味方をリクルートする。(ミッション3)悪者を見つける(ミッション4)パワーアップアイテムを見つける。(ミッション5)todo List を作る。著者は記憶障害のリハビリをミッションとしてARGを考え克服したことを綴っています。
第8章現生活でレベルアップ。退屈な飛行機移動中にゲームをする。たまたま同乗した機内でチームができ、飛行機が降り立つまでのゲーム。残念ながらWebサイトは現在見つけられなかった。
第9章見知らぬ人と楽しむ。「コンフォートオブストレンジャー」参加者が誰だかわからない。見知らぬ人から安心感を受け取る方法を学び、群知能ー建設的な目標のために結束する能力を高めることができるとしています。「ゴーストオブアチャンス」美術館博物館で作品を探し出すゲーム。「バウンス」電話を使ってGenerationGapを埋めるゲーム。などを紹介。
第10章 幸せハック術 見知らぬ人の親切。「クエール2Bカインド」シューティングゲームだけど、やられた不参加の人も悪い気持ちはしないゲーム。親切をする行為が武器という設定である。また、墓地を使ったゲーム。「トゥームストームホールディム」など
第11章 エンゲージメントエコノミー Wikipediaはゲーム性があるから皆が作る。書き込むという。大規模ゲームだという考え。ゲームをしながら世界の飢餓と戦える非営利オンラインゲームhttp://freerice.com/ ゲームをすることでWFPに寄付される。ただしスポンサーが必要なゲームであることは確かであることが欠点。
「フォールディング@ホーム」タンパク質の設計をPS3で行うゲーム。PS3の画像処理能力chipに着目して、考案されたゲーム。プレイヤーは3Dバーチャル環境の中でタンパク質を操作。21世紀のテトリス。ゲーマーが新しいタンパク質の畳み方を一から設計し、研究者はその設計を実験室で作り出す。上手くいけばノーベル賞を受賞も可能と。
第14章 みんなで現実世界を救おう。「スーパーストラクチャー」これはサバイバルゲーム。未来にスーパー脅威に直面しており、適応しなければならない(という設定。)人類文明のストラクチャー(組織)は到底十分とは言えません。私たちは次のステージに連れていくために、今すぐスーパーストラクチャーをきずく手伝いをするそれが、人助けになるということ。
例)①自分で作る電力/エネルギー収穫服、②種のATM/自分の食糧をただで引き出そう。③中央アフリカ民主共和国(DCAR)/難民国家
まとめ
実生活にゲーム(感覚)を持ち込むことでモチベーションがあがるのはとても興味深い。ダニエル・ピンクがモチベーション3.0でも言っているがお金はモチベーションにならないと昨今では言われている。ゲームする感覚で世界のゲーマーがモチベーションアップを期待できるという子である。
- 作者: ジェイン・マクゴニガル,妹尾 堅一郎,武山政直,藤本 徹,藤井 清美
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2011/10/07
- メディア: 単行本
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